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骨密度を高めて骨粗鬆症を予防

2011/10/24(月)

加齢に伴い骨がもろくなり、ちょっとした衝撃で骨折してしまう骨粗鬆症。
命を脅かすものではありませんが、要介護になることも少なくない骨の障害です。

現在、日本では予備軍を含めて100万人以上が骨粗鬆症にかかっていると推定されます。男女とも加齢に伴い発症しやすくなりますが、特に女性は閉経後、女性ホルモンが減ってくると急激に骨量が減少するので、発症者数が男性の3倍も多いことが知られています。

骨を弱くする主な原因は、食生活の偏りと運動不足です。また、糖尿病や腎臓病の人、治療でステロイド薬を投与されている人も骨が弱くなるリスクが高くなります。

診断は、骨量を測定して行います。手首やかかとで行う方法もありますが、必ずしも全身の骨量を反映しないため、確定診断のためには、体重を支える体幹部の骨密度をDEXA法と呼ばれる方法で測定しなければなりません。

骨粗鬆症と診断されたら、食事療法と運動療法を行うと同時に、骨折リスクの高い患者さんには薬物療法を行います。食事療法は、カルシウムを豊富に含む食材を積極的に摂取します。運動療法は通常の歩行に加え、階段昇降など筋力トレーニングの要素を加味した内容を指導します。最近では骨折リスクを半減させる効果のある薬剤もあり、必要に応じて処方します。

日常生活が支障なくこなせる人は、特別な運動をしなくても、掃除、洗濯、買い物、炊事などの日常生活を積極的に行うだけでも、骨にとっては十分な運動になります。

また、日光浴も大切です。日光が皮膚に当たると骨を丈夫にするビタミンDが作られます。冬は1日30分~1時間、夏は日傘や木陰で日焼けすることを防ぎながら、1日15~30分ほど、屋外で顔や手に日光を浴びることが望ましいです。

骨粗鬆症で最も注意しなければならないのは、転倒・骨折です。階段では必ず手すりにつかまる、家屋改造してバリアフリーにする、かかとの低い歩きやすい靴をはくなど、様々な転倒防止策がありますが、いずれにしても、転倒を予測して注意深く行動することが原則です。

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